革について

革をなめすというのは、動物から剥いだ革を、毛を抜いたり、余分な脂肪を取り除き、使用と保存に必要な脂肪を加え、使いやすい革にする作業です。
 なめしには、渋(タンニン)なめしと、クロムなめし、両方を使ったコンビといわれるのが主ななめし方です。渋なめしは、主にベルト、鞄、馬具等に使われています。薄いと丈夫ではありません。あついためしょうしょうおもく、硬いですが、使い込むとあじが出てきます。
 クロムなめしは、柔らかいため、袋物や、衣類等に使われます。コンビは両方のなめしの長所を取り入れたなめしです。
 手入れは月に一度くらい、革用クリームを塗ってください。ブラシか布に付けたクリームでよくこすり刷り込むようにします。濡れた時は、陰干しして、乾いたらクリームでみがきます。クリームを使うことで、革の乾燥を防ぎ、油汚れもつきにくくなります。

手縫いについて

 糸は麻糸に、松脂をひき、蝋で滑りやすくして使います。革は硬いので、穴を開けてから縫います。手縫いだからミシンで縫ったものより特別丈夫という訳ではありません。厚い革を縫った場合は、丈夫です。そして縫い目が、とても綺麗です。しっかりと革にくいこんで、とてもよい感じとなります。それが好きで手縫いをしています。

 今は軽くて、柔らかいものが喜ばれます。そんな時何故といわれれば、好きだからとしか言えません。